松岡徹展「キノタマシキ」

(( 贈り物 ))

 皆様におきましては、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
 平素よりマサヨシ・スズキ・ギャラリーに格別なるご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 さて、この度、当ギャラリーでは((贈り物))展を開催いたします。
私たちは親しい人やお世話になった人たちへ「贈り物」を贈ることを常としています。
それは単なる「モノ」の交換ではなく、送り手の思いや礼であり、また受け手の気持ちの現れでしょう。「贈る」とは、いわば、その人の一部を与え、受け取るといった、非常に感情的な行為です。いまや芸術は、経済主義社会の中に否応なく組み込まれていますが、それでも創造行為の始まりにあったのは、贈り与えるということではないでしょうか。
24人の作家たちの、アートの「贈り物」を受け止めていただければと思います。
敬具

2010年11月吉日 鈴木正義